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佐川急便の遅延で発生した損害は補償される?食品が腐ってしまった場合は?

hanamaru

佐川急便の配達が遅延して損害が出た場合、補償はされるのかどうかまとめました。

佐川急便の遅延で発生した損害は補償される?

来るはずの荷物が予定通りに届かないと困りますよね。
期限に間に合わないと困るものは、できれば余裕を持って発送を手配したいものですが、予測不可能な遅延も時にはあります。

イベントに使うものが届かないとか、今日売らなくてはいけない商品が届かないとなると、とても困ります。

また、誕生日プレゼントが当日までに届かない、生ものなのに届かない、遅延のせいで消費期限が過ぎてしまったなど、遅延で影響を受ける場面はとても多いですね。

では、配達の遅延で発生した損害は補償されるのでしょうか?

”佐川急便(飛脚宅配便・飛脚ラージサイズ宅配便)約款”から抜粋します。

第五章 事故
(事故の際の措置)
第十七条

当社は、荷物に著しいき損を発見しとき、又は荷物の引渡しが荷物引渡し予定日より著しく遅延すると判断した時は、延滞なく荷送人に対し、相当の期間を定め荷物の処分につき指図を求めます。


第二項に規定する指図の請求及び指図に従って行った処分又は第三項の規定による処分に要した費用は、荷物のき損または遅延が荷送人の責任による自由又は荷物の性質若しくは欠陥によるときは、荷送人の負担とし、その他のときは当社の負担とします。

著しい遅延によって損害が起こる可能性のある時は荷物の発送元に連絡が行き、荷物をどうするか指示を受けるということですね。

それによって生じた損害について、荷送り人の責任の場合は荷送り人が負担、それ以外は佐川が負担ということになっています。

ここまで見ると、損害を補償してもらえそうな感じですが、補償されるのはあくまで荷物に関することです。
遅れた事自体で発生した損害は基本的に補償されないということです。

例えば

  • 必要な書類が期日までに届かず、それによって損害が出た
  • 誕生日プレゼントが当日までに届かず、渡せなかったことで不仲になった
  • 使用する日に届かなかったため、あらためて購入し余計な出費をした

こういった、間接的な損害については補償されないと思った方がよいでしょう。

補償される場合とされない場合

では、遅延によっておこった損害について補償される可能性がある場合と補償されない場合はどんな時か、具体的にあげてみます。

補償される可能性がある場合

補償される場合

荷物に破損などがあった場合
(食品が腐ってしまったなど)

遅延に限らず、荷物が壊れていたり破損していた場合は補償される可能性はあります。
ですが補償される場合も、限度額は30万円までです。

補償されない場合

以下の様な場合は補償はされません。

(免責)
第四十四条 当店は、次の事由による貨物の滅失、き損、延着その他の損害に
ついては、損害賠償の責任を負いません。
一 当該貨物の欠陥、自然の消耗、虫害又は鼠害
二 当該貨物の性質による発火、爆発、むれ、かび、腐敗、変色、さびその
他これに類似する事由
三 同盟罷業、同盟怠業、社会的騒擾その他の事変又は強盗
四 不可抗力による火災
五 地震、津波、高潮、大水、暴風雨、地すべり、山崩れ等その他の天災
六 法令又は公権力の発動による運送の差止め、開封、没収、差押え又は第
三者への引渡し
七 荷送人又は荷受人の故意又は過失
引用:「標準貨物自動車運送約款」

例え、生ものなどの食品が傷んでしまったとしても、遅延が佐川急便の過失ではなく自然災害などの不可抗力の場合は補償されません。

台風や大雪、洪水などの天候不順や、予測できない事故や荷物の増加で遅延になることがありますが、この場合は業者の過失ではないため補償される可能性は低いということです。

荷物が遅れたことで自分が迷惑を受けたとしても、荷物そのものが壊れることなく到着すれば、運送会社はそこまで責任は持てないということですね。

結論

宅配業者の遅延で荷物の配達が遅れた場合、その遅延が宅配業者の過失であれば補償される可能性はありますが、あくまでそれは荷物に対することです。

また、遅延の原因が天災などの宅配業者の過失でない場合は、補償されないと思った方がよいでしょう。
結論としては、遅延によって発生した損害が補償される可能性はかなり少ないということです。

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