お中元のお返しって必要?お礼状の書き方と例文は?やめたい時どうする?
お中元を貰った時に気になるのが、お返しですよね。
お中元にお返しは必要なのでしょうか?
一般的なマナーをまとめます。
お中元のお返しは必要?
お中元は日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを込めて贈るもので、目上の方に贈る場合が多いですが、上司や義理の両親など、目上の方から送られてくる場合もありますよね。
お中元をいただいたら、電話やお礼状を書いてお礼をするのが一般的なマナーです。
そんな時に「こちらは贈っていないのにお礼状だけですませていいの?」と悩むと思います。
しかし、贈り物に対してお返しをするというのは、相手の気持ちをそのまま受け取っていないように思われて、逆に失礼だと思われる方もいます。
基本的にはお中元に品物のお返しをする必要はありません。
頂いた時にすることは「お礼状を書く」ことです。
ただ、お返しは必要ないものだとしても、「うちの嫁はお中元のお返しをしない」などと言われる場合もあるようです。
お返しは必要ないというのは、あくまでも「基本的には・・・」ですので、お返しをしてはいけないということもありません。
地域や相手によって感じ方は様々だと思いますので、臨機応変に対応することも必要でしょう。
おすすめのお返しの仕方
人によって様々ですので、人付き合いにこれが正解!というものはないのかもしれませんが、お返しをしたい時の一番無難な方法は
お中元の時期が終わってから、「暑中御見舞」や「残暑御見舞」として品物を贈ることです。
お中元の時期は一般的に7月1日~15日です。(地域によって違いますので確認が必要です。)
お中元が過ぎ、7月16日から立秋(8月7日頃)までに届くものは、のしを「暑中御見舞」とし、その後8月末くらいまでに届くものを「残暑御見舞」として贈ります。
慌てて「お中元」としてお返しをするよりスマートな方法でしょう。


お中元のお礼状について
お中元を頂いたら、早めにお礼状を書くのが礼儀です。
2~3日以内といわれるところもありますが、難しいかもしれませんので、なるべく一週間以内には書きたいですね。
目上の方なら礼儀正しく封書で送ってもよいですが、ハガキで送る場合がほとんどです。
封書なら、使う便箋と封筒は白のシンプルな物にしましょう。
なにかと重宝しますので、常備しておくとよいですね。
お礼状が遅くなりそうな時は、電話で話せる間柄なら、まずお礼の電話を入れましょう。
両親や近しい間柄なら、電話でお礼を伝えるだけでもよいでしょう。
お礼状の書き方と例文
お礼状などかしこまった手紙の場合は、おさえておきたいポイントがいくつかあります。
・前文
頭語・・・「拝啓」などがそれにあたります。場合によっては省いても可。
時候の挨拶・・・お中元の時期なので「暑さ厳しき折」や「盛夏の候」「猛暑の候」など
相手を気遣う言葉・・・省かないようにしましょう
・主文
お礼の言葉・・・品物の感想など
・末文
季節の挨拶と結語・・・相手の健康を気遣う言葉を忘れずに
例文を紹介します。
例文
拝啓 暑さ厳しい折 いかがお過ごしでしょうか。 まだ暑い日が続きそうですが、皆様くれぐれもご自愛ください。 |
上司等に送る場合の堅苦しい例文はたくさん見つかると思うので、ここでは、義両親や親戚向けの少し砕けた実用的な例文を考えました。
堅苦しくなりすぎず、必要最低限な部分はきちんと入った文章にしました。
あまり長々と書くものでもないので、シンプルでよいでしょう。
赤の部分は頂いた品物などに応じて変えてください。

両親や親戚相手なら、形式などはあまり気にせず、品物の素直な感想を書くと相手も嬉しいと思います。
ハガキの場合
目上の方にハガキで送る場合は「ハガキにて失礼いたします」など一言添えましょう。
親しい間柄だし、お礼状も仰々しいなぁ・・・という場合は「暑中お見舞い」として出すのがおすすめです。
郵便局では6月から「かもめ~る」も販売されますので、夏らしい素敵なハガキがあります。
そちらにお中元の御礼を書くとよいでしょう。
「暑中お見舞い」を出せる時期は、7月初旬(梅雨明け頃)~立秋(8月7日ころ)までです。
ちょうどお中元が届く時期にぴったりの夏のご挨拶なので、「お中元を貰ったらお礼は暑中お見舞いに書こう!」と覚えておくとよいでしょう。
お中元を断りたい時は?
お中元やお歳暮は、基本的には一度贈ったら贈り続けるものです。
そのため、一度やりとりを始めてしまうとなかなか止めづらいものです。ましてや、こちらは贈っていないのに毎年贈られてくると負担に思う場合もあるでしょう。
そんな時、角が立たないようにお断りするにはどうするのがよいのでしょう。
断り方の具体例
お中元を断りたい時の、具体的な方法を紹介します。
1.親類縁者なら、人づてに伝えてもらう
義理の親なら、旦那様からそれとなく伝えてもらうのが一番でしょう。
親戚なら、まずは自分の親など気軽に相談できる人に言ってみましょう。
その際は「毎年お手数をおかけするのは申し訳ないので、お中元はお気遣いなく。」等、相手を思いやる言葉を選ぶのが無難でしょう。
それでも分かってもらえない時は「子供が大きくなっていろいろ物入りで家計が苦しいので、やりとりは辞退したい。」などと素直に言ってしまうのも手でしょう。
2・お礼状に一言添える
今回は頂くが、次回からは不要ですという旨を伝える。
例えば「お心遣いありがたく思いますが、今後はお気遣いなくお願いいたします。」
など書いてみましょう。
3.倍返し
贈られた品物の倍程度の額のものを返すことです。
はっきりと断るのは気が引ける・・・という場合は、贈り物を断る手段の1つとして知られているものです。
しかし、あまりメジャーではなく知らない方もいるようですので、「あら、こんないいものお返ししてくれるなんて!」と、こちらの気持ちに気づいてもらえない場合もあります。
4.送り返す
贈られて来たものを包装を開けずに、そのまま送り返します。
こちらも、贈り物を断る方法として知られています。
送り返されてくれば、必要ないということははっきり伝わりますので、一番効果的な方法とされます。
その際は、お断りする旨のお手紙をきちんと添えましょう。
- まことに心苦しく存じますが、今後はこのようなお気遣いなさいませんよう、お願いいたします。
- あたたかいお心遣い感謝申し上げます。お気持ちのみありがたく頂戴いたします。今後はお気遣いなさいませんように、お願いいたします。
5.さりげなくやめる
贈らないと決めたなら贈るのはやめて「暑中お見舞い」のハガキなどの挨拶だけに切り替えるのもよいでしょう。
はっきり断ってはいないため、相手からは送られてくるかもしれませんが、本来お返しは必要ないものなのでそこは割り切ってしまいましょう。

相手を傷つけないような気配りをすれば、分かっていただけることと思います。
礼儀だから渡すものだ!と固持する方もいるでしょうし、「実は私も面倒だなと思ってたよ」と、あっさり受け入れてもらえる場合もあります。
なるべく穏便に済ませられるようにしたいですね。
まとめ
お中元は日本人らしい素敵な風習だと思いますが、なかなか心を配るのも苦労があると思います。
相手を思いやる、心の余裕がある生活を送れたらいいですね。