南アメリカ原産の「ヒアリ」。
日本でも確認され、強い毒性があると注意喚起されています。
刺されないようにするには、ヒアリの生態と、普通のアリとの違いや見分け方を知っておくことが大事です。
また、刺された時はどんな対処をすればよいのか。
危険な症状とはどんなものかまとめました。
ヒアリの生態は?
ヒアリはの学名「Solenopsis invicta」といい、漢字では「火蟻」と書いて「ヒアリ」と読みます。
南アメリカ原産のアリで、公園や畑などの砂のある場所にアリ塚のような巣を作る習性があります。
アリ塚の大きさは約直径25~60 cm、高さ15~50 cm のドーム状です。
草地などやや開けた場所を好みますので、特にそういった場所には注意が必要です。
雑食性で、トカゲなどの動物や、樹液・花の蜜など様々なものを食べます。
性格はとても攻撃的で、集団で襲ってきます。
見た目の特徴は?
大きさは2mm~6mm。
色は全体的に茶色、お腹の部分は黒っぽいのが特徴です。
(出典:環境省「ヒアリ参考資料」)
似た種類のアリがいますので、素人でヒアリを見分けるのは難しいです。
茶色っぽいアリを見かけたら注意をするようにしましょう。
ヒアリに刺されるとどうなる?
アリに噛まれたことがある人は多いかと思います。
ヒアリは蜂の様にお尻に毒針を持っていて、それを刺して攻撃してきます。
症状は?
ヒアリに刺された時の症状の出方は、人によって差があります。
まず、ヒアリに刺されたと思ったら20~30分安静にして状態をみましょう。
刺された部位に虫さされ薬を塗り、冷やしましょう。
ヒアリに刺されると、「ソレノブシン」というアルカロイド系の毒で激しい痛みが起こり、刺されたところは水ぶくれのような状態になります。
起こる可能性のある症状としては軽いものから以下のようなものがあります。
・水ぶくれ
・じんましん
・発熱
・めまい
・動悸
・息苦しさ
症状は軽度・中度・重度に分けられ、軽い場合は刺された所の痛みとかゆみ、半日ほどすると膿が出てきます。
中度では刺されてから数分~数十分の間に刺された部分から腫れてきて、全身にじんましんが出てくる場合があります。
軽度~中度なら抗ヒスタミン剤の内服薬が効果的です。
抗ヒスタミン薬とは、アレルギー症状を緩和する薬で、鼻炎薬や花粉症の薬などに含まれます。
重度の場合は数分~数十分の間に動悸やめまい・息苦しさなどの症状が出ることがあります。
これらの症状が出たら、アレルギー性のショックである「アナフィラキシー」である可能性が高いので、すぐに救急車を呼んで病院に行きましょう。
病院では「アリに刺された」「アレルギーの可能性がある」ということを伝えて、適切な治療をしてもらいましょう。
症状が軽いようでも、念のため病院を受診した方がよいでしょう。
皮膚科・内科・小児科などで診てもらいます。
まとめ
ヒアリは茶色っぽくて小さいアリで、アリ塚を作って生活します。
それらしきものを見つけても、絶対につついたり壊したりしないようにしましょう。
もしヒアリに刺されたら、安静にして20~30分様子をみてください。
刺されてから数分~数十分の間がとても重要です。
頭などの刺されたところ以外がかゆい・息苦しいなどの症状が出たら要注意です。
アレルギーの症状が出た場合は進行が早いので、すぐに病院を受診しましょう。
【参考】
・環境省HP
・東京都環境局
・環境省自然環境局「ストップ・ザ・ヒアリ」