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防水スプレーを吸い込んでしまったら?症状と処置法は?

防水スプレーは吸い込むと危険です。
吸入すると危険な理由と、どんな症状が出るのか。
また、どんな処置をしたらよいのかなどをまとめました。

防水スプレーを吸い込んでしまったら?

防水スプレーは、水をはじいて汚れも付きにくくなるので、とても便利です。
スキーウェアや靴、洋服などに使う方が多いですね。

吸い込むと危険

手軽にスプレーして使用できるので、あまり気にしていない方もいるようですが、防水スプレーは使い方によってはとても危険なものです。

防水スプレーに含まれる成分には、フッソ樹脂やシリコン樹脂などがあり、これらの粒子はとても細かいので、吸い込む事で呼吸器系に障害が出ることがあります。

主な症状は?

防水スプレーを吸い込んでしまったことで起こる主な症状は以下の通りです。

・深呼吸ができない
・息苦しい
・息を深く吸うと咳がとまらなくなり、さらに息苦しくなる
・めまいがする
・寒気や発熱がある

防水スプレー吸入による症状の多くは「急性」です。
スプレーを使ってから症状が出るまでの時間は、ほぼ数時間以内。
1時間以内に症状が出る割合が80%以上になっています

もちろん、時間が経ってから症状が出る場合もありますので、様子を見ることは必要です。

症状でもっとも多いのは呼吸器系で、咳や呼吸困難、肺炎や肺水腫などの肺の異常です。
次に多いのが発熱、嘔吐などです。

「肺水腫」とは、肺に水がたまってうまく酸素が取り込めなくなってしまう病気です。
防水スプレーを吸い込み、肺の奥の肺胞に樹脂が入り込んでしまうことで、肺胞の活動に障害が起きるとされます。

よくない使い方は?

防水スプレーの使い方で危険なのは、以下のようなものがあります。

・閉め切った室内や車内での使用
・ストーブなど暖房器具を使いながらの使用
・スプレーの使いすぎ

ついやってしまう事であり、一番危険なのが閉め切った場所での使用です。
閉め切った室内や車内で使う事により、スプレーを多量に吸い込んでしまう事が最も危険です。

また、意外と知られていないのですが、スプレーを吸い込む事より更に危険なのが熱せられたスプレー成分を吸い込む事です。

過去に、石油ストーブがついた閉め切った部屋でスプレーを使用後、呼吸困難などを起こすという事故がありました。

はっ水剤が熱で分解されたものを吸う方がより毒性が高いため、石油ストーブで熱せられたガスを吸ったことも、事故の要因として大きいとされます。

また、必要以上にスプレーを大量に使用するのもよくありません。

どれくらい使うとよくない?

防水スプレーをどれくらい使うと危険かというのは、気温や使用状況などによって違いがありますのではっきりとは言えませんが、数百ml(200~500ml)使用で中毒症状が出た事例が多いとされます。

過去の事故から抜粋すると、以下のような事例があります。

・閉め切った8畳の部屋で5分間使用
・室内でスプレー1本使用
・玄関で着ている上着に吹きかけた

上記のような使用をした後、呼吸困難などになり病院で治療を受けるという事故がありました。

「ちょっと吸い込んでしまった」とか「ちょっとくさいと思った」というくらいで、すぐに換気をして症状がないなら、それほど心配する必要はないでしょう。
その後、症状が出てきた場合は念のため受診したほうがよいでしょう。

「吸い込んでしまったという自覚があるけれど症状がない、でも心配」ということもあるかと思います。

そんな時は相談窓口もありますので、参考にしてください。

万一吸い込んでしまった場合は、早めに医療機関や日本中毒情報センターにご相談ください。
公益財団法人日本中毒情報センター 中毒110番電話サービス(一般向け)
■大阪中毒110番(365日 24時間対応) 072-727-2499
■つくば中毒110番(365日 9時~21時対応) 029-852-9999
引用:公益財団法人日本中毒情報センター「防水スプレーを吸い込む事故に注意しましょう! 」

吸ってしまった時の処置は?

防水スプレーを吸ってしまった時の、家庭で出来る処置法は「新鮮な空気を吸う」ことです。

また、目に入った場合は「流水で15分以上洗う」皮膚についた場合は「石鹸で洗う」ことです。

実際、家庭で出来ることはこれくらいしかありません。

息が苦しいなどの症状が出ている場合は病院に行きましょう
肺炎など重症の場合は入院になることもありますが、酸素吸入やステロイド剤投与などでほぼ快方に向かいます。

防水スプレーの使用頻度と量が多くなる、スキーシーズンや梅雨の時期には事故が増えます。
靴や鞄への使用に比べて、スキーウェアやレインコートなどは使用量が多くなるので、事故も起きやすくなります。

必ず、使用上の注意を守って使ってください。

正しい使い方

防水スプレーを使う時の注意点と、正しい使い方はこちらです。

・風通しのよい屋外で使用する(マスクを着用するとさらによい)
・換気をしっかりする

風向きによっては屋外の使用でも事故が起こっていますので、周りに人がいないか確認してから使うようにしましょう。
特に子供には注意しましょう。

とにかく、多量に吸い込まないようにすることが重要です。

まとめ

防水スプレーを吸い込み、粒子が肺に入ることで呼吸器系の障害が起こることがあります。
その場合は、咳や息苦しさなどの症状が数時間以内に出ることが多くあります。

症状がある場合は、病院を受診しましょう。

防水スプレーを使う時は、閉め切った場所での使用は絶対にしないようにしましょう。
使用上の注意を守って、吸い込まないように気をつけて使ってください。

【参考】
・厚生労働省 3.家庭用品等に係る吸入事故等に関する報告
・公益財団法人 日本中毒情報センター