PTA活動が改善されない理由って?加入しないとどうなる?
年度始めには学校の役員決めがありますね。
役員をすすんでやる方もいますが、大抵は決まらないことが多いです。
やりたくない人ばかりの活動なのに、どうして改善されないのでしょうか。
PTA活動が改善されない理由は?
地域や学校によって違いますが、多くの場合は保護者はPTAに加入します。
ただし、加入は強制ではなく任意です。
しかし、加入するのが当然という空気はありますので、大抵の方は疑問を持たず加入されているでしょう。
PTA活動には、子供のためになると思う活動もあれば、不必要だと思う活動もあると思います。
また、いくら子供のためとはいっても、仕事をしている方は役員をやるのは大変でしょう。
もっと効率的でよい方法にならないものかと思いますが、変わっていかない理由はなんでしょう。
本部が大変
まず、PTA活動を取り仕切っているのはPTA本部役員です。
PTA会長は式典などで挨拶をすると思いますので、目にしたことはあるでしょう。
他にも本部には副会長や会計など6~10人くらいの人が活動しています。
本部は特別な人ではなく、同じ保護者の中から選ばれます。
PTA活動の計画などを立てるのはこの本部ですが、これがまた大変です。
学校に行く日も多く、細かな仕事がたくさんあり、覚えることも多いです。
大抵、1年目は訳も分からぬまま終わるという場合が多いでしょう。
仕事内容が複雑なので、全員総入れ替えということはあまりないですが、1年間だけ務めて終わる人もいます。
仕事の流れが分かり、改善点なども見えてくるようになるのは、3年目くらいです。
そのため、そもそも数年本部をやらないと改革をするのは難しいわけです。
また、本部の仕事が分かり、変えたいと思うことがあっても、基本的には既存の仕事をこなすだけで精いっぱいの状況は変わりません。
改革はすぐにできるものではないので、変えるとしたら次の年度も本部をやる覚悟がないと難しい面もあります。
ただ、本部は続けるとしても長くて4年くらいが平均ですし、続けたくても6年生で卒業、という場合もあります。
そもそもボランティアで活動しているわけなので、苦労して改革しようとするより、決められたことをこなして終わる方が楽です。
小さな変化は可能ですが、仕組みそのものを変えようとすることは、とても労力がいるでしょう。
そうして、ずっと大きな変化はないまま続いている面もあります。
教頭の転勤
本部と学校とのパイプ役は教頭先生です。
本部の副会長として名前を連ねている学校も多いでしょう。
PTA活動の相談なども教頭先生と行います。
ただ、学校や地域によって違いはありますが、教頭先生は同じ学校にいるのは長くて3年です。
1年目は新しい学校のことを把握するのに精いっぱいで、PTAの方にまでなかなか気が回りません。
教頭先生が落ち着いてきてPTAの改革をしようとしても、転勤になってしまうとスムーズにいかないのが現実です。
新しい教頭は違う考えを持っているかもしれませんし、PTA関係の引継ぎは、あまりされていない場合がほとんどです。
OBや地区の人の存在
変えたいと思うことがあっても、立ちはだかる壁の1つがOBの存在です。
卒業していればまだいいですが、在校している場合も多いです。
効率よくなるように変更したとしても、OBにとっては「今まで自分たちが苦労してしてきたことを、楽したいからって変えるのはどうなんだ」などと思ったりします。
言われても構わないという、強い気持ちがあれば問題ないですが、波風立てたくないと思うのは誰しも同じでしょう。
また、地区の人との繋がりもありますので、今まで続けてきたことを辞めるのはとても難しいです。
こういったしがらみも、改革が進まない要因の一つです。
PTAに加入しないとどうなる?
やっていることも役に立っていると思えないし、無理矢理に役員をやらされるのも嫌なのでPTAには加入したくない!と思う人もいるでしょう。
では、PTAに加入しないとどうなるでしょう?
まずメリットとしては、PTA会費を払う必要はありません。
役員もやる必要はないでしょう。
ただ、基本的には加入するのが前提ですので、自主的に加入しないと言う人は一般的にはほとんどいないでしょう。
なぜなら、PTAに加入しないと受けられない恩恵があるからです。
例えば行事の時に貰う記念品や、運動会の参加賞、卒業証書ホルダーや胸花などはPTA会費から準備されていることが多いです。
学校の備品もPTA会費から購入することもありますし、ベルマークを集めて備品と交換したりもします。
学校の様子が書かれた広報誌なども、PTAの広報委員が作っていますので、加入していなければ、貰えないことになります。
みんなが貰うものを、自分の子供だけ貰えないというのはどうでしょう。
子供は悲しいかもしれません。
そもそも、そういう仕組みでなければいいのでしょうが、現状ではそういった学校が多いです。
学校は市などからの予算だけでは十分ではないので、様々な面でPTAは活躍しています。
まとめ
PTA活動が、時代に合ったよい形に変わっていけない原因は様々ですが、仕切っている人がボランティアで同じ保護者であり、仕事も複雑で時間がなく、改善できるくらいのベテランになる頃には卒業になってしまう。
大きな改革をするとしたら、本部だけでは決められないので、保護者アンケートをとるなど検討しなければならない。
そういった手間を考えれば「このままでいいや・・・」と思ってしまう。
決められたことをやるだけで大変で、変えようとしても簡単には変えられない。
こういったことから、おかしいと思うことがあっても、なかなか変わっていけないのでしょう。
役員を嫌々やらされたりするのではなく、ポイント制にしたり思い切ってPTAをなくす学校もあります。
ただ、それも一長一短です。
子供がよりよい環境で学習できるよう活動するのが、PTA活動の本来の姿です。
学校と保護者が手を取り合って、子供たちのために出来ることをやっていけるような、時代に沿った活動になっていくことを願いたいですね。
※学校や地域によって違いがありますので、必ずしも上記の限りではありません。